懐かしい音
こんにちは。石岡です。
先日の日曜日、実家に行ってきました。
いつもの定位置に座り、スマホを見ていると背中越しにカチャカチャと音が聞こえます。
ん?
すぐに聞こえなくなって気にせずにそのままスマホを見ていました。
するとまたカチャと一回。
ん?
また聞こえなくなる。
そのままスマホを見ます。
頭の中にチラリとこの音は確か聞き覚えのある音だったよな、と思いましたが目はスマホに集中。
すると数十秒後にカチャカチャカチャ、カチャカチャと続けて聞こえます。
頭の記憶がキュキュキュキューと一致して、思わず振り返りました。
え?
そんなことってある?
え?え?
でも、この音は・・・
彼の音。
3月に長年飼っていた亀の「こんぶ」が死にました。
こんぶは家の中で放し飼いの亀でした。
餌を食べる時、排泄をする時、水を飲む時、日向ぼっこをする時に大きなタライにぬるま湯を張ってこんぶが中にいるのです。
そのタライで日向ぼっこをする位置が私の座る背中越しなのです。
驚いたときやタライから出たい時、誰かに構って欲しい時にこんぶがタライの中で泳ぐような態勢でタライの壁を手で擦るのです。
その時にカチャカチャと爪が当たる音が聞こえます。
何十年もの日常なので、このカチャカチャカチャは日常の音なのです。
こんぶがいなくなって2ヶ月半くらい経ち、その間その音は聞かなくなりました。
亀は小さな身体ですが、その存在がいなくなると不思議なものでいつもの空間がなんていうか空気感が変わる感じがします。
まさか?
いや、こんぶは間違いなく死んだんだ。
でも、このカチャカチャカチャは間違いなく、こんぶの音です。
思わず振り返って日向ぼっこの定位置を見ます。
ん?
小さな洗面器がひとつ置いてあります。
え?
まさかベビークサガメを飼った?
恐る恐る洗面器を覗きます。
なーんにも入ってない。
やっぱりね、そうだよね、飼ったら言ってくれるもんね。
ちょっと期待しちゃったよ。
少しがっかりしている自分がいました。
(寝起きの彼)
でも、間違いなく私の背中越しにこんぶはいたのです。
はっきり聞こえました。
数週間ぶりに実家に行ったのでこんぶが出迎えてくれたんだな。
そっか、こんぶはまだこの家にいるんだな。
目には見えなかったけど、久々にこんぶの存在を感じてとっても嬉しかった。
そんなお話でした。
へへ、嬉しかったなー。
今日も読んで下さってありがとうございます。
石岡 友紀
シーユー💛